アトピーは自律神経を整えることが大切
アトピーは心の状態が症状に現れることがありますね。
例えば、ストレスを感じると、いつも決まったように症状が悪化する人も少なくありませんが、これには自律神経の働きがカギを握っています。
自律神経には心身を活動的にする昼間に主に働く交感神経と、緊張を緩和し体を休ませる夜間などに主に働く副交感神経があります。
これらの2つが自動的に切り替わり、互いにバランスをとることで健康が維持されています。
ところがストレスを過剰に受けると、交感神経の優位が続いてしまい、副交感神経との切り替えのリズムが崩れてしまい自律神経失調になり、様々な悪影響が出てきます。
また、自律神経は免疫システムを担う白血球の働きにも影響を与えています。
白血球は、血液中を巡って体内に侵入した細菌などを攻撃して体を守ってくれていますが、分類すると顆粒球、リンパ球、マクロファージの3つの免疫細胞があります。
顆粒球は、好中球、好酸球、好塩基球の3種類からなり、これらは細菌などの大きな異物を処理します。
リンパ球は、ウイルスや癌細胞は除去し、マクロファージは顆粒球やリンパ球を導く司令塔の役割をします。
これらの免疫細胞が、自律神経と連動して増えたり減ったりしています。
そして、顆粒球は交感神経優位で増え、末梢神経で活性酸素を放ち組織の破壊や炎症が進行します。
ストレスがきっかけでこうした仕組みが働き、アトピーの症状が悪化してしまうのです。
ですが、ストレスを完全に避けた状態が良いということではありません。
というのも副交感神経が優位でリンパ球が増えると、かえってアトピー体質になったりすることがあるからです。
このように自律神経が一方に偏ってしまう状態は体にとって良くはなく、あくまで自律神経のバランスを整えることがアトピーの改善に繋がるのです。